猫と換気の注意事項
猫と換気の注意事項
室内飼いの猫さんと暮らしていると、脱走の心配をして、つい窓を開けての換気をためらいますよね。
でも猫の健康面にとって、換気は意外に重要なんです。
人間にも「シックハウス症候群」という症状がありますよね。
冷暖房や家屋・人間用の家具などから微量でも発生している有害な化学物質汚染や、カビやダニの死骸などが原因の生物学的汚染によるアレルギー症状です。
シックハウス症候群は、家に長くいる主婦に多い傾向があるといわれます。
ということは、一日中家にいる室内飼いで、人間より小さく床に低い所で生活している猫にとっては、少量の有害物質でも健康被害などの影響を受ける可能性が高いということですね。
このような有害物質を室内に溜めないためには、空気が汚染されないうちに掃除すること、室内の換気を強制的に行うことしかありません。
梅雨のシーズンなんかは、外出の多いご家庭では難しいかとは思いますが…。
大事な猫さんにアレルギー症状が起きてしまう前に、換気を見直してみてくださいね。
普段から気をつけること
1.「24時間換気システム」などの利用
2. 猫の在所(常用ベッドなど)を30cmくらい床より高くする
3. 室温28度くらいを意識して、寒暖差があるポイントも準備
4. 飼い主がいるときに10分以内の換気を実行する
猫の行動する床付近は温度が安定しない高さだと言われています。
健康を考えるなら、室温の安定しやすい少し高い位置に居場所を設けてあげると、エアコンのききすぎを避けることもできるんですね。
また、いちずに締め切って温度を均一にするよりも「ちょっとクールダウンしたい影」、「日向ぼっこできる場所」と、様々な変化があるほうが猫さんには良いようです。
換気も、何も長時間窓を開放する必要はありません。
ただ、梅雨や猛暑でつい止めてしまいがちな換気に、ちょこっとだけ注意を向けるだけでいいんです。
換気の間、猫さんから目を離さないようにだけは、要注意ですね。
別の部屋にいると思っても、好奇心で駆けつけてきたり、怖いのは、場所によって換気扇そのものに関心を持ってしまったりするかもしれませんので、配置やストッパーにも確認が必要です。
我が家の事件ですが、ベランダの網戸に市販のストッパーを貼って換気していたところ、わんぱくな子がストッパーの劣化したシールを剥がして開けてしまい、ベランダを堪能していたことがありました。
猫さんの知恵と好奇心は、侮れません!
換気の際に注意すること・まとめ
・猫の脱走願望を防ぐ
・猫が挟まれる怪我や事故への注意
・室温が下がりすぎないようにする
ちなみに2006年以降新築の住宅・マンションでは「24時間換気システム」が設置義務化されているそうです。
コチラの活用も有効だと思いますが、どうしても換気口は部屋の上部にありますから、猫さんのためには、たまには窓を開放しての換気もした方がよいですね。
猫とお薬の注意事項
猫とお薬の注意事項
猫さんに薬を飲ませなくてはいけないときって、突然やってきますよね。
最近の薬はサイズがコンパクトになるなど、猫にも飲ませやすい工夫はされていますが、
それでも猫の感性・味覚からすると「断固拒否」としか言いようのない存在です。
薬を飲んでもらう工夫はあるのでしょうか。
猫への投薬のポイント
・猫に薬を見せない、気づかせない
・バックハグで保定
・錠剤やカプセルは喉の奥に投入
・液体はシリンジで犬歯と奥歯のスキマから差し込む
・ゴクリと飲み込んでいるが確認
猫さんと向き合って普通に薬を与えるのは、まず不可能だと思います。
便利な投薬専用のオヤツで包み込んであげる場合も、ちゃんと飲み込んだか確認した方がいいですね。
お皿には入れず、手のひらでまずクスリなしのオヤツを与え、2個目にクスリ入りを勧めます。
じかに投薬する際は、普通に座っている猫さんを後ろから抱え込んで、顔を上に向けさせます。
固形物の場合は、喉が縦に近づいた状態で、指で口をパカっと開けさせて舌の付け根を狙ってクスリを投入します。
粉薬は溶かして液状にするのが普通ですね。
多すぎない水でよく撹拌して、シリンジでやはり喉の奥に向けて発射します。
賢い猫さんは飲んだふりをして吐き出したり、口の脇からテレっと出したりするのが得意ですよね。
ポイントは喉と舌の動きです。
いつもゴロゴロ鳴らしているあたりがゴクリとなるまでが勝負ですね。
口を閉ざして、ちょっと鼻を抑えて喉をさすってあげると、あきらめて飲み下して鼻をペロリとなめますので、完了の合図になります。
賢い猫さんほど、飼い主の「クスリの時間だ」オーラやクスリのプチっと出される音を聞きつけますので、手際よく頑張りましょう!
普段からできること
・抱っこ好きに育てる
・手のひらからオヤツやご褒美をあげる機会を作る
・可能なら歯磨きに慣らす
・信頼関係を築く
特に若いオス猫は全身バネで、なかなか膝におさまってくれなかったりしますが、そこは慣れと信頼関係です。
「手のひらならオヤツ」という期待があれば、薬の苦さの記憶も忘れてくれるかもしれません。
普段から口内を見せてくれるような間柄がベストです。
猫にしてみれば、具合が悪いときに恐怖の通院をして、追い打ちのように投薬されるわけですから、なるべくストレスなしで飲ませてあげたいですよね。
たまには投薬スタイルでおやつをあげてみるなど、健康な時から備えてみてはいかがでしょうか。
猫がぐるぐる回ってる…?
猫がぐるぐる回ってる…?
あなたの猫がぐるぐる回る行動をしたという経験はありませんか?
もしかしたらそれは何かの疾患かもしれません。今日はその原因をご説明します。
前庭疾患
→人も同じですが、動物の耳の中には『三半規管』という平衡感覚を感知する器官が両耳に存在します。
耳の炎症や耳の中の腫瘍(又はポリープ)が原因で三半規管が機能しなくなり、平衡感覚を保てなくなってしまいます。
脳神経疾患
→眼球運動や、体のバランスを保つために働く小脳に何らかの異常が起きることを指します。
痴呆
→脳の老化(脳細胞の死滅)によって起こります。徘徊、夜泣き、昼夜逆転が他にも上げられます。
ストレス
→ストレスを発散させようと、自分の尻尾を追いかけてぐるぐる回る行動が見られる場合があります。この場合、自分の尻尾を捕まえて、噛みついたり毛をむしったりする場合が多く見られます。
ぐるぐる回るといっても、毎回同じ向きで回っているのか、1日どのくらいの頻度なのか病院を受診する前に知っておくといいかもしれません。
私がよくお伝えしているのは、『受診の時に説明しやすいよう、記録として動画を録画しておくように』とお話しています。
録画したものが原因となる疾患の判断材料になるかもしれません。
あなたの猫さんが、気になる行動を取った場合はぜひ参考にしてみてくださいね。
猫の食欲不振の原因って?
猫の食欲不振の原因って?
あなたの飼っている猫さんがご飯を食べなくなってしまったら、まずどんなことを考えますか?
今日はその様々な理由をお伝えしたいと思います。
疾患がある
人も同じで体調を崩していれば食欲はあまり出ないですよね。
ご飯がお気に召さない
元々猫さん達はグルメな子が多いのでご飯を変えてみると良いかもしれません。ただ、食事を変える頻度が多いと猫さんの食べられるものも限られてしまうので気を付けましょう。
ストレスがある
お家の中で何か環境の変化はありましたか?引っ越しや出産、新しい猫が来たなど、いつもと違う状況になってしまった場合、環境に慣れず猫さんがストレスになっているかもしれません。
猫の場合、食欲不振が数日続いてしまうと肝臓を悪くしてしまう恐れがあります。(犬はさほど肝臓に影響を受けないようです。)
年齢を重ねると食も細くなってきます。『年だから…』と考えずに、症状が悪化してしまう前に一度動物病院に受診し、原因を探ってみましょう。
動物病院で販売されている疾患別に対応している療法食や高栄養のフードもアドバイス出来るかと思います。
また、ストレスが原因であれば猫用のフェロモン製品で気分を落ち着かせるというやり方がありますので使ってみるといいかもしれません。
気になる方はぜひ相談してみて下さいね。
猫が失明してしまう原因
猫も人と同様に視力低下することがあります。今日はその原因とその対策をご紹介したいと思います。
このような行動を取ったら視力低下のサインかもしれません
・物や人にぶつかるようになった
・高いとこから降りられない
・あまり遊ばなくなった
・ご飯を上手く食べれない
・排泄に失敗してしまう
など
ある程度年齢を重ねてくると視力が低下してしまうこともありますが、疾患が原因で失明してしまう病気がこちらです。
・ブドウ膜炎
→目に原因があるか、感染症が原因で発症します。
・網膜剥離
→腎不全や甲状腺機能亢進症による高血圧が原因で発症します。
・緑内障
→目の痛みが強く出ます。眼圧が高くなることで発症します。
・白内障
→猫では極めて稀ですが、先天的になる品種の猫がいるようです。
眼科検査を受けた後に獣医師の診断の元、点眼が処方されるかと思います。
視力低下が見られる猫には、住み慣れているお家の中で猫自身の足の感覚や嗅覚でどこに何があるか把握していると思うので、模様替えを極力控えるように私はいつもお話しています。
いつもとおかしいと思うようでしたら、動物病院にご相下さいね。
猫とシャンプーの注意事項
猫とシャンプーの注意事項
普通、猫さんたちはグルーミングの達人で、シャンプーを必要としないですよね。
でも、
・猫アレルギーの人が身のまわり、友人にいる
・猫さん本人が皮膚炎になりやすい
・猫さん本人がズボラで匂う
などという場合は、飼い主がシャンプーをしてグルーミングを手伝ってあげる必要があります。
シャンプーする前に
猫のシャンプーはよほどのことがないかぎり、月に1回以下で十分といわれています。
まずは、愛する猫さんが、シャンプーに耐性があるか確認する必要がありますね。
最初のワクチンが済んだ後、生後半年くらいからチャレンジしてみてください。
濡れることが好きな猫はいないと思うのですが、それでも我慢ができそうか、そもそも風呂場を嫌わないか、また難関・ドライヤーの風を嫌がらないかを確認しておきましょう。
正直、ドライヤーに耐えられない猫さんには、よほど気候の良いとき以外はシャンプーを避けた方が無難です。
また、最近では猫用シャンプーグッズも充実しています。
人間用のものを使うと被毛が痛む可能性もあるので、やめましょうね。
さてシャンプー開始となったら、まずはブラッシングして、少しでもムダ毛を減らしておきます。
そして肝心、事故防止のため必ず爪は切っておきましょう!
シャンプーの手順
注意すること:
・お湯の温度の確認
・猫の顔に水をかけない
・上から下に向かって流す
・段取りを頭に入れ、あたふたしない
・猫優先!欲張らない
めやすの所要時間:
・ぬらす→ 10分
・シャンプーする→ 5分
・すすぐ→ 10分
・かわかす→ 30分
猫さんのシャンプーには、35~38度程度のぬるま湯が適しています。
人間の髪の毛でも「最初のゆすぎて大半の汚れは落ちる」といわれますが、まずはお湯で体を丁寧に流してあげましょう。
シャンプー・リンスなどは顔には用いずに、体に柔らかく泡だて、あまり毛並みに逆らわないように洗い流してあげます。
オス猫はシッポの表側上部の毛穴に、ホルモンからくる臭いのある汚れがたまりやすいんですよ。
乾かすには、なるべくタオルドライを優先させます。
長毛種では30分以上かかる場合もあるかと思いますが、ドライヤーは、柔らかい温度で利用するようにしましょう。
猫さんは飽きっぽいので、無理強いして信頼関係を損なわないように、手際よくがんばりましょう!
お手軽なシャンプーグッズ
・ドライシャンプー
・シャンプーシート
・シャンプー時の保定用ネット などなど
便利なグッズが沢山ありますね。
特にドライヤーの苦手な猫さんには、ボディタオルなどと呼ばれるシート型のシャンプーや、拭き取るだけの泡シャンプーはおススメです。
猫さんを冷やすリスクを減らせますし、猫アレルギーの人は、猫の毛よりもフケの方に反応するそうなのですが、その飛散を抑えてくれます。
猫用ネットも便利になっています。
ミノムシ型に保定して、そのままシャンプーができるんですよ!
いかがでしょうか?
猫のシャンプーは猫本人にとっても飼い主にとっても、結構な大仕事です。
1番いい方法を探ってくださいね!
猫としつけの注意事項
猫としつけの注意事項
今回は猫のしつけについてまとめてみました。
よく冗談で「猫にしつけをするのではない、人間の方がしつけられるのだ」などというセリフがありますよね。
でも、これって言い得て妙だな、と猫飼いの人なら一度は思ったことがあるのではないでしょうか。
「知恵が優っているはずの人間 vs 本能で動く独立独歩の猫」。
これが猫のしつけで1番押さえておくべきことですね。
人間が「不便でも清潔だから」、「その方が素敵だから」と考えることを、猫はどんどん一刀両断してくれちゃいます。
猫のしつけでやってはいけないこと
1. 名前を呼んで叱る
2. 怒鳴る
3. 力ずく、無理強い
4. 時間が経ってから叱る
5. 信頼関係がの不足
6. 犬と比べる
育児の話で、「幼児に親はどれくらいの巨人に見えるか」という視点があるそうなのですが、猫にとっても同様に見えている可能性はありますね。
そう考えると、結局大事なのは「信頼関係」ということになります。
怒鳴ったり力づくだったりしては、猫に恐怖心を覚えさせているようなものです。
捨て猫や保護猫の面倒を見る時に、先ずはケージ飼いが良いと考えるのも、しつけよりも「安心」と「信頼」を覚えてもらうためと言えます。
また、「名前を呼んで叱る」のがNGというのは、猫本人に名前をネガティブなフレーズだと思われないようにするためです。
“タマ”=“こら!”だと覚えられてしまっては、信頼関係どころではありませんよね。
さらに大切なのは「犬と猫は違う」ということを忘れないことです。
犬は良好な環境ならば人間と主従関係があった方が落ち着くと言われますが、もともと社会生活が好きな犬族と違い、猫はあくまで「自分が主人」です。
頭を押さえつけて従わせるのは大変困難ですね。
イタズラをあとで発見して「お前が犯人だ」といっても、やっている最中にそもそも悪びれていないのですから、どこ吹く風です。
「従え」と言えないところが猫の魅力だと、割り切って付き合うのが1番いい関係だと思います。
猫のしつけのコツ
・子猫のころから教える
・ルール破りは不快感で教える
・ほめる
・あきらめる
『トイレ、爪とぎ、噛みグセ、立入禁止』、これが猫さんへのしつけとして諦めきれない範囲ですね。
例えば、すぐハッスルして噛んでしまう猫さんには、まずは人間が手袋をつける方が先決です。
「痛い!」と鋭く言うと、嫌がっているニュアンスをだんだん理解してくれるようになりますよ。
キッチンに飛び乗るなどのやめてもらいたい行為には、水スプレーなどで不快感を覚えてもらうようにします。
トイレや爪とぎ場所のルールにしても、あくまで「おススメします」という気持ちからスタートして、教える方がいいでしょう。
人間の都合で場所を限定するわけですから、トイレの形状や爪とぎの種類はなるべく好みに合わせてあげて、設置場所も最大限譲歩する必要がありますね。
また、怒りすぎてしまい、ついおびえている猫さんにオヤツをあげたり遊んであげたり…という話がありますが、これはマズいです。
『イタズラ→大声→オヤツ』と、飼い主が猫にしつけられているかも…。
それくらいなら怒るのを我慢して、オヤツはご褒美だけにしましょうね!
猫のしつけは、同時に飼い主が猫の習性を学ぶということであり、ひいては人間の方が譲歩の地点を探るということでもありますね。
でも、仕方ありません。
猫好きは、猫のツンデレな独立独歩の精神を愛する立場なのですから。
ひょっとしたら飼い猫の立場を推し量る習慣が、人間としての成長を促して、自分の魅力アップにつながっているかもしれませんよ!